環境はライフワーク。
ECOぢからアップ!!講座を開催しました。

持続可能性とは何か、というテーマで、
この50年間の世界の環境問題の流れを
30分で解説しました。

サステイナブル・デザイン研究所の
サステイナブル=持続可能、です。

独立以来、これまで4000人近くの
ビジネスパーソンと名刺交換しましたが、、、

環境部・CSR部関係者
エコビジネス関係者
海外が長かった人

を除くと、このサステイナブルという言葉の
意味を知っていて話ができた人は、
10人もいないと思います。

しかし、この25年、世界の環境問題の
最大のキーワードなんです。

で、どういう意味かというと、、、

IMG_5297[1]

この図の3本の線で説明しました。

右肩上がりの線は「成長」を示します。
時とともに、数量が増加していきます。

右肩下がりの線は「衰退・悪化」を示しています。
時とともに、数量が減少していきます。

で、1970年代までに、
右肩上がりの経済成長が、
環境と資源・エネルギーを
右肩下がりにする、
そして、環境にも、資源・エネルギーにも、
限りがある、という認識が広まりました。

そのままでは、自らの存在基盤を
自ら掘り崩し、取り返しがつかない
ことになるかもしれない。

そして、その限界に達してしまったら、
それ以上の成長は続けられないし、
一気に経済が崩壊する、ということで、
ローマクラブ「成長の限界」
という有名なレポートが発表されたのです。

持続可能性という概念は、
この「成長」へのアンチテーゼとして、
1980年代後半に確立されました。

「持続可能性」を示すのが、図の水平の赤線です。
つまり、経済成長しても、環境が悪化しないようにしよう、
資源・エネルギーが減らないようにしよう。

そうすれば、経済活動も社会も、
長らく健全に維持できるよね。

・・・ということです。

しかし、じゃあ、経済成長してはいけないのか、
という開発途上国の反発があり、
妥協としてできたのが「持続可能な開発」
という用語。

「成長」に対するアンチテーゼとして
出てきたのが「持続可能性」なので、
さすがに、「持続可能な成長」というのは
矛盾してしまいます。

そこで、「成長」というニュアンスが感じられる
「開発」という言葉があてがわれたわけです。

1992年の地球サミット以来、この妥協的な用語をめぐり、
総論賛成、各論反対の国際交渉が続いています。

持続可能性は、上記のような由来を持った言葉なので、
持続的な経済成長とか、企業経営とか、
言うときの「持続的」とは意味が異なります。

こちらは、どちらかというと、
継続性・連続性(Continuity)
ということで、「途切れなく」という
意味合いですね。

企業経営にひきつけて言えば、
持続可能性(Sustainability)は、事業基盤の安定性、
持続性(Continuity)は、事業活動の継続性、
と、解することができるでしょう。

・・・とまあ、環境がらみの話になると
いくらでも続けられますが、この辺で。

ひとり社長の経営力アップ通信


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