今は現場を離れて久しいのですが、、、
5年位前までは、今日のような秋晴れの日には、
グランドで、レフリーをしていました。

今振り返ると、組織のマネジメントにも通ずる
ところが多いので、ご紹介しますね。

タッチラグビーという競技です。

1日に3試合、5試合、それ以上担当し、
それが年に10日、20日、
それが10年以上だと、ちゃんと数えてませんが、、、

少なくとも500試合くらいには達していたでしょう。

全日本大会の決勝戦も、何度も担当させていただきました。

で、これだけ経験を積ませていただくと、
うまくいったことも、失敗したことも数多くあるので、

  • 試合開始前
  • 試合開始直後
  • 試合進行中
  • 試合終了直前
  • 試合終了後

それぞれの注意点が経験則として定まってきます。

試合開始前は、両チームとコミュニケーションをとり、
少しでも、パーソナルな関係を構築します。

重要な注意事項は、このときに伝え、「よろしくね」と言っておくので、
試合中にもしそれに反するプレーが行われたら
「試合前に言ったよね」といえる状況をつくっておくのです。

試合開始直後が、一番緊張し集中力を要します。
主観的には、開始5分でその試合の出来が50%決まります。

とくに大切なのが、最初の反則への対応です。
ボールを落とす、前に投げる、オフサイド、何でもいいのですが、、、
わかりやすくやってくれると、レフリーとしては助かります。

しかし、往々にして、、、、
微妙で難しい判定を要することが、最初に起きてしまうんですね。

すると、両チームとも、「どうなのっ!」って、レフリーを見るわけです。

反則したかもしれない側は、「セーフでしょっ!」、
相手側は、「アウトでしょっ!」

そのときに、レフリーが「どうしよう?」と思っているとしたら、
その試合はすでに失敗コースに進んでいます。

ここで重要なのは、反則をとるならとる、とらないならとらない、
間違ってもよいので、間髪いれず決然と判定を示すことです。

反則なら、笛を吹く。
そうでないなら、「プレーオン」のコールをする。
即座に白黒つけるということですね。

ちなみに、微妙な場合は厳しめの判定を選んだほうが、確実に
その後のプレーのレベルも上がるし、締まった試合になります。

なぜなら、最初の笛が、その試合の「基準」になるからです。

それが「アウト」になるなら、「このレフリーは厳しいぞ」、
プレーヤーは、慎重に・注意していこう、という心理が働くからです。

逆の場合、「お、あれ見逃すんだな」という心理が働き、
時間の経過とともに、やがて、あからさまな反則プレーを
当然のように行うようになります。
そこで急に厳しく笛を吹いても、後の祭り。

「何でだよ、さっきまでOKだったろ!」になります。

それを恐れて見逃し続けると、自分のことは棚に上げて、
相手チームの反則には「なんで、あれとらないんだよ!」
と言い合うことになり、最終的に両チームから
「レフリー、ちゃんとやれよ!」ということになります。

プレーのレベルも低く、険悪な雰囲気で、荒れた試合になります。

まさに、最初が肝腎要なのです。

で、そこをうまく乗り切れれば、あとは、反則予防の
コミュニケーションをとりながら、試合を進めていきます。
ここでプレーヤーにレフリーの声を「聞く耳」を持たせるためにも、
試合前のコミュニケーションと、最初の判定で
信頼を獲得することが欠かせないのです。

最後に試合終了間際、とくに点差が競っている場合、
1つの判定が勝敗に影響を及ぼすことになるので、
ここも緊張し、集中する必要があります。

心の中では、2点差以上開いてくれー、と思っているのですが、
同点とか、1点差で、引き分けになるか、逆転になるか、
という状況になると、選手も殺気立っていますし、
最後の力を振り絞った攻防になるので、
より際どいプレーが連続するようになるのです。

なので、試合時間をみながら、ラスト5分になる前に、
心の中で、選手よりも先にギアを上げておきます。

過去、一度もパーフェクトだったと思える試合はなく、
必ず1つや2つ、その時点で明らかなミスや、
後で振り返ると、間違えていたな、と思うことがありました。

ただ、そのミスが、試合開始直後と、試合終了間際の
重要な局面で出ないように、マネジメントするのです。

試合終了後は、(その日のうちにまた担当することがあるので)
次の試合も「よろしくね」、もし気になることがあれば、
次の試合で、そのことで笛を吹きたくないから、
チームで注意しておいてね、
というコミュニケーションをとります。
(これも、「前の試合の後に言ったよね」と言えるために)

で、以上のようなことが、時間帯別のレフリーの心がけで、、、
「標準」(Standard)というべきものです。
(テクニカルなことは、ほかにもいろいろあります。
たとえばポジショニングとか、笛を吹いてからゲーム再開までの手順とか)。

これに基づいて、1つひとつの試合を担当し(Do)、
試合後に振り返り(Check)、
次の試合に向けての修正(Act)を意識するのです。

これすなわち、SDCAというマネジメントサイクルで、
「標準管理」と呼んでいます。

自分自身のパフォーマンスを上げるために、
また、プレーヤーのパフォーマンスを上げるために、
この標準管理(SDCA)が重要なのです。

最近のコンサルティングでは、この視点で問題点を洗い出し、
改善策をご提案することが多くなっています。

「やると約束したことが実行されない」
「そもそも、ちゃんとやるって、どうやるかが定義されていない」
「現場でやれないことを、やると決めている」

もし、こんなことが思い当たれば、それは標準管理(SDCA)が
できていない兆候です。

どうしたらできるようになるのか?
・・・それは、ご相談くださいね!

ひとり社長の経営力アップ通信


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